ニンジャ感想『ソイ・ディヴィジョン』#6

ヘルタツマキ!

前々から思ってはいた事だが、ヘルタツマキがヘルすぎる。全方位無限弾数は伊達ではない! というか、数がおかしい。クローンヤクザを一掃しつつ、サバジョ一同を防戦一方に回らせるなど……これがたった一人のワザマエだというのか! とにかくスリケンの数がヤバイ。カラテ、という他ない。

射撃停止!

今エピソードにおけるラオモト・チバはかなり格を上げてきている。今までの彼は感情的で子供っぽい部分も散見されたが、ソイ・ディヴィジョンの一件においては、サワタリほどの強ニンジャ相手に一歩も引かず、冷静な判断を下し続けている。非ニンジャにすぎぬ子供が! 失禁すらせずに! 明らかに異常な大器。チバきゅんとか言うて愛でてる場合ではない。これは間違いなく『聖ラオモト』の血族、ニンジャとは別の方面で人間を超えた、聖人レベルの所業だ。

殺意以外のいかなる感情も、敵に悟らせはしなかった。

つまり別の意図がある、と読める。ナンシー=サンか、誰かの入れ知恵か。いずれにしても、これほどの殺気を自在に演技で出せるのだとしたら、それはそれでヤバすぎる。それを前提に作戦を立てた者がいるならば、それもまた狂気の沙汰よ。

単繊維絞殺ワイヤーによる暗殺というプライドを棄て

シズケサ=サンはまずその名前にプライドを持って、「イヤーッ!」て言っちゃうクセを直したほうがいいと思います。

俺はいずれお前たちを、真のジゴクへ連れて行くのだ…

今回、最高の場面。目の覚めるような一文だ。ナム幻想に捕らわれたサワタリでも、自由のためドージョーを率いるサワタリでもない「第三の(おそらく真の)サワタリ」がいる? こんな怖ろしいことはない! バイオインゴットが無限に手に入るわけではない、という現実があったとしたら? 元研究者のサワタリがそれを知っているとしたら? 疑問は尽きないが、サワタリの元研究者としての顔がキーとなりそうな気はする。今後のサヴァイヴァー・ドージョーから目が離せない。離せなさすぎる。超おもしろい。たった一言でストーリーにこれほどの深さを持たせる原作者様の腕力たるや……。

「ジョウゾウ社の株を全部売れ」

本日のオチ。それにしてもムラキ副部長はかわいそうだ。彼は奴隷の支配者でジョックだが、職務には忠実で実直な男だった。悪役の中でも一番ワリ食っちゃってるぞコレ。ここまでされる謂れは無い!

今後

シロキ=サンの動きが気になります。この騒乱をチャンスにできたか? 「頭のいい」彼の選択は? どこまで目的を果たせて、何が不可能であったか? そしてジゴクとされる地上で、彼の生きる目は……?