ニンジャ感想『モータードリヴン・ブルース』#5

今日はいわゆる神回だったと思う。

いいじゃねえか。いいじゃねえか

いきなり青少年のなんかに危機が。忍殺で笑えることの大半は「間違った日本理解」による、いわゆるシリアスな笑いなので、こうあらたまってギャグをされると凄く新鮮だった。覚えている限り、こういうハッキリした笑いの描写にはカタオキを連れて行く時の「ビジネス!」などもあるが、とても少ないのでは? まあソバエントリーとか、どこまでマジなのかわかんないのもあるけど……。

……そう、ドリルである。

「川向こうの山火事」というコトワザもあるが、その川向こうでの騒ぎに思いのほかビビるネオサイタマ市民。スシバイクなんか転倒してるし。薄ら笑いでヤジウマするくらいのイメージはあった。女の子も泣いてるが、男の子ならドリルで喜んじゃったのでは?

モーティマーシロ確定

ここまで、オムラ経営者DNAセキュリティなどのミスリードもあり、判然としなかったモーティマーの関与。それが今回無関係で確定した。フジキドが探偵になってからは、こうした謎解き要素が物語に実際増えたのでは? 「ファンタスティック・モーグ」や「ブッダスピード」でも、なかなか事件の全容は見えなかった。原作の新たなカラテであろうか。

プレゼンテーションが必要だ

自らの過去のセリフを繰り返すモーティマー。ここからの、かつての夢が自分に跳ね返ってくる展開は言うまでもなく今回のハイライト。「ネブカドネザル。お前どう思ったあの時」涙なしには読めない。これでもか、というくらい完璧に、目の前の事態はモーター理念の再現だった。歴戦のモーターヘッズも「これが俺たちの夢だ!」と言えなかったほどである。モーティマーだけではない。全モーターヘッズが今、同じ現実をつきつけられている。……既に、モーター理念はモーティマーの手を離れてしまった。起源など関係ない。事態は走り始めている。モーターオムラ実現へと。

違わない。何も違わない。

思わずモーティマーが口にした「違う」に対しての「違わない」。くぅーッ! これが本当に本当の、「泣ける話」じゃないか。これなら全米が泣いたって言われても納得するね俺は。これが、これがモーター理念だったんだ。今までそこに夢を見たすべての読者が、モーティマーの思いを追体験した。これからぼくらは、どうすればいいんだ。モーティマーはどうする? ……物語は続く。